2018-09-18

ヒンドゥークシュ山脈の麓、チトラールへ【パキスタン】

辺境の都市、チトラール。

アフガニスタンの北東からパキスタンの北西部まで、1200kmにわたって広がるヒンドゥークシュ山脈。
パキスタン北部に広がる三つの山脈の一つで(他の二つはヒマラヤ山脈と、カラコルム山脈)、名だたる名峰が連なる世界でも有数の山岳地帯だ。

2018-09-14

コヒスタン、山の民が暮らす土地【パキスタン・スワート】

山の民が暮らす土地。

 以前の記事で「スワートはパシュトゥン人の多い地域」と書いたけれど、カラームとその周辺は例外。カラームは、「コヒスタン語(現地の人は“Khohi”もしくは“Ghohi”と言っていた)」を話す、コヒスタン人が多く暮らす土地。
コヒスタン人同士ではコヒスタン語を話すが、パシュトゥー語の通用度も高い。
そしてその次がウルドゥー語。そしてごくごく稀に英語を話す人もいる。
ちなみに「コヒスタン」は、「山の国」という意味。
文字通り、コヒスタンはこのあたり一帯に広がる山岳地帯のエリア指す。
彫りの深い精悍な顔立ちをした人もいれば、青い目をした西洋人のような顔立ちの人もいた。

2018-09-08

「東洋のスイス」マホダンレイクへ【パキスタン・スワート】


カラームに到着して2日目の朝、空は綺麗に晴れ渡っていた。
山の天気は変わりやすい。天気が悪くなる前に、「カラーム随一の美しさ」と噂される湖「マホダンレイク」を訪れたい。

2018-09-03

2018-09-01

シャホリの仏教遺跡とスワートの人々【パキスタン】



スワートは、アフガニスタンとパキスタンに跨って暮らす民族、パシュトゥン人が多い地域。
パシュトゥン人は、パキスタンの中でも特に保守的で、厳格なイスラム教徒として知られています。

現在のスワートは例外なくイスラム教一色に塗りつぶされた地域ですが、スワートにイスラムが入ってくるよりずっと前、もともとここは仏教が花開いた土地でもありました。
そのためスワートには、今もあちこちに仏教遺跡が残されています。

今では敬虔なイスラム教徒として生きるスワートの住民ですが、数千年も前からそこにあり続けてきた仏教文化の名残やその遺跡群は、自分たちのルーツであり、愛する故郷が歩んできた歴史の一部として、大切にしていたものでした。
ですが、2007年にスワートにやって来たタリバンによって、仏教遺跡を次々と爆弾や斧で破壊されてしまいました。タリバンは、厳格なイスラム原理主義を掲げ、「彫像や絵画はイスラム教に反する罪深いもので、許されない」と主張したのです。


ですが、そんなスワートにありながら、奇跡的に全く無傷で存在している仏教遺跡がありました。
今日は、奇跡の仏教遺跡、シャホリーの磨崖仏を訪ねた時のことを描きたいと思います。