2018-09-08

「東洋のスイス」マホダンレイクへ【パキスタン・スワート】


カラームに到着して2日目の朝、空は綺麗に晴れ渡っていた。
山の天気は変わりやすい。天気が悪くなる前に、「カラーム随一の美しさ」と噂される湖「マホダンレイク」を訪れたい。




早朝、前日にお願いしておいたドライバーに迎えに来てもらう。
お付きのセキュリティポリスだったユースフは急用が出来たらしく、かわりにママドゥシャーンという別のポリスがセキュリティに付いてくれることになった。
ドライバー、ママドゥシャーン、私の3人でジープに乗ってカラームを出発。




カラームの街からマホダンレイクまで至る道中、ジープの窓越しに見える景色はそのすべてが美しかった。
キルギスのアルティンアラシャンを思い出した。ハイジの世界を連想させる、のどかな風景が続く。




途中、いくつか小さな小さな村を通り過ぎる。
奥に見える山は、標高5918mのFalak Sar Peakという山らしい。
雪を頂いた山々はやはりひときわ美しい。
もともとは「山より断然、海派」だったが、パキスタンに来てからは、山を見るのも好きになった。
相変わらず、登る方はまだ好きになれていないけれど。
パキスタンでは標高4000mくらいの場所ならばジープで行けてしまう場所がたくさんあるので、私のように「登山は専門外」な人でも、山の景色を十分に楽しむことができる。
私の思う、パキスタンの魅力の一つだ。




道中、時折あらわれる路肩の売店。
そこにはきまって、綺麗に整列されたカラフルなドリンクがあった。
それぞれの棚に水を通すパイプが取り付けられていて、ドリンク一つ一つに上から水がかかる仕組みになっている。
山からくる水でキンキンに冷やされたドリンクたち、とっても美味しそう。
毎朝、こうやって可愛く陳列しなおすんだろうな。
このセンスがとても好き。




マホダンレイクまであと一歩というところ。
まだ氷河が残っている場所があり、通行困難な場所が一箇所あった。
私たちのジープは左右に振られまくり、横転するのでは、と心配するほどだった。


しかし氷河を通り抜けた先には、山々と森林、湖の織りなす美しい景色が広がっていた。



この景色を見て、カラームが「東洋のスイス」と謳われる理由がわかった気がした。
透き通ったエメラルドグリーンの湖、針葉樹の森の広がるオアシスのような場所。
湖の周りをゆっくり歩いてまわり、それからボートに乗せてもらって美しい自然を満喫した。
今はちょうどシーズンが始まったばかり。
夏には溶け出した氷河で湖の水量も増え、さらに美しい景色が見られるのだという。





ピンク色の小さな名もなき花が。
その花凛で可愛いらしい姿に、小さく恋をしたのでした。



2018年5月の旅日記より


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