2017-06-26

イスラムの新年を祝う日【パキスタン・フンザ】

2017.03.21

この日は、イスラム暦での一年の始まりの日。
パキスタンでも、日本で言う正月のような感じで家族で新年を祝うらしい。
各家庭では普段よりも豪華な料理が振る舞われ、
親戚の家に挨拶に行く習慣があるのも日本の正月と同じだ。

「パーティーするから遊びにきてね」と
以前お世話になったシャーマB.Bとヒナに呼んでもらい、彼女たちの家を再訪。

約束していた午前11時に家に行くと、既にご飯の準備をしていた。
チキンビリヤーニ、ヤクとポテトのマサラスープ、ミルクと春雨風の甘いスープ、
塩味の小豆が振る舞われ、またお腹いっぱい食べさせてもらった。
ご飯は、近所の子どもや親戚の人たちも集まって一緒に食べた。
ご飯を作るには薪を使うのでそれなりに時間がかかる。
なのでこうしてみんなでシェアするのは珍しいことではなさそうだ。


この子たちは、写真を撮ろうとすると
ドゥパッタや髪を整えたり鏡を見たりしていて可愛かった。


家でご飯をご馳走になった後は
同じガニシュに住むシャーマBBの親戚や妹の家も一緒に訪問。

お邪魔させてもらう度にたくさん食べ物やチャイをいただき
あったかい心いっぱい、そして胃は破裂しそうなほどいっぱい。笑

ガニシュの村を歩いてると、なんだか子供たちがたくさん。
どうやら三が日のような感じで、今日から3日間は学校もお休みになるみたい。




こんな感じでガニシュの人たちと
イスラムの新年を一緒に楽しませてもらえました。

お別れの時、シャーマBBとヒナは、
自分たちのシャルワールカミーズを一着ずつプレゼントしてくれた。
彼女たちのおかげでガニシュの人たちと仲良くなれたた上に
最後に贈り物まで…本当に感謝いっぱいです。


宿に帰ると、新たに日本人が着いたらしく、、
会ってみると、パキスタンビザの情報収集の時に参考にさせてもらっていた
あっ旅のあつし君でした。
あつし君は小笠原で短期で働いていたこともあるみたいで、
共通の友達も居たりと、世間の狭さを実感。

これで、カリマバードに滞在してる日本人は5人になった。

料理人のズーさんが、アーリアバードでチキンを丸々買ってきたらしく
お隣の宿、ハイダーインで鍋パーティーの準備をしてくれているらしい。
すぐにでも行きたいところだけど、昼の11時から5時間くらいぶっ続けで
ずーっといろんな人の家で食べ物やチャイをご馳走になっていたので
胃が悲鳴をあげ、吐き気がしていたので部屋で少し休む。
ちょっと落ち着いてから4人のパーティーに合流しました。
鍋は日本風の優しい味付けで、とーってもいい香りが漂っていたのだけど
一口でも口にしたら吐きそうなほど胃がやられていたので、全く食べれず。

鍋の香りと旅の話を楽しみ、楽しい夜を過ごしました。


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2017-06-20

パキスタン映画「娘よ」

日本初公開のパキスタン映画、『娘よ』
長野で上映中の劇場で観てきました。


この映画は、パキスタンの村で起こった実話を元に、10年の準備期間を経て完成。
監督・脚本・プロデュースは、パキスタン出身の女性監督です。
すでに海外でも高い評価を受け、第87回アカデミー賞外国語映画部門のパキスタン代表にも選出されました。
その後世界20カ国以上で上映され、クレテイユ国際女性映画祭観客賞を始め、
ソノマ国際映画祭最優秀作品賞など数多くの賞を受賞しています。

パキスタンがロケ地となっている映画を見るのは
日本映画『草原の椅子』に続き2作目!
私、基本的に映画は“DVDが発売されてから見れれば十分”なタイプなので
滅多に自分から進んで映画を観に行くことはないですが
『草原の椅子』と『娘よ』だけはちゃんと映画館で観てきました。


<あらすじ>
パキスタンとインド、中国の国境にそびえ立つカラコルム山脈。その麓には多くの部族がひしめき合っていた。
そのうちの一つの部族に属する若く美しい母アッララキの生き甲斐は、10歳の娘ザイナブと過ごす時間だった。
だが部族間でのトラブル解決のために、ザイナブと相手部族の老長老との結婚が決められてしまう。
アッララキの一番恐れていたことが現実となった。これで娘の人生は終 わってしまう。
自分が15歳の時に経験したのと同じように…。
決して抗うことのできない鉄の掟。掟に背く者には死が待つのみ。
だが、意を決したアッララキは結婚式当日、娘を連れて部族を離脱。
一方、体面と誇りを傷つけられた両部族は共同で二人の追跡を開始する。 果たして二人の行方に待つものとは…。
公式HPより


『娘よ』のロケは、草原の椅子にも使われ、
私も3月に訪れたパキスタン北部のフンザやカラコルムハイウエイ、
一部ラホールでも行われている。
パキスタンのトライバルエリア(FATA・連邦直轄部族地域)が舞台なのに
フンザやカラコルムハイウエイが撮影に使われているというのは
若干違和感ありだけど、厳しくも美しい山岳地帯で撮影された映像は素晴らしく
そして個人的には、女性たちの纏う鮮やかな衣装が魅力的でした。


『娘よ』は全国各地で期間をずらして9月まで上映予定のようです。


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2017-06-16

フンザが一望できる、イーグルネストへ【パキスタン】

2017.03.19

体調も回復してきたし、天気もまあまあ良さそう。
この日は、カズさんとイーグルネストを目指すことにした。


カリマバードから北東に2時間ほど山を登った所に、デュイケルという村がある。
その中でも一番高くて展望の良い場所にあるのが、イーグルネスト・ホテル。
旅人の間でこの場所は“イーグルネスト”で通っている。
カリマバードに滞在する旅行者の多くが訪れる場所だ。

宿の人が、『現地人ならゼロポイントから歩いて2時間で行けるけど、
君なら3時間はかかるだろうし、急な坂だから
途中で車をヒッチハイクするといいよ』とアドバイスしてくれた。
「疲れたらヒッチハイクするね」と告げて宿を出発。


ゼロポイントから麓までは歩いて20〜30分くらい。
そこからは、きつめの坂が延々と続く。
標高も3000m近い高所なので結構ハードな登り坂だ。

1時間くらい登ると、既にかなり景色が良い。


デュイケルの子どもたちはちょっとシャイ。
写真を撮っている瞬間、完全にフリーズしてて可愛かった。


さらに登っていくと、こんな景色になってくる。



これは確かに、私が自分のペースで歩いたら3時間だ。
でも、屈強な旅人であるカズさんは結構なハイペースで進んでく。
さらに、地元の子どもたちは軽々と私たちを追い抜いて登ってゆく。
数ヶ月前まで仕事で山登りを毎日のようにしていたけれど
しばらく体を動かしていないとあっという間に鈍ってしまうな。
私はバテバテになりながらもなんとかついていき、
ゼロポイントを出発してからちょうど2時間でイーグルネストホテルに到着!
カリマバードよりも標高が高いので、寒さもより一層だ。


イーグルネストホテルで野菜スープを注文して少し休んだあと、
イーグルネストホテルから歩いて5〜10分くらいのビューポイントへ。



その先には…

あっっ、さっきより曇っちゃってる…。


でも、それでも確かに景色はいい!
フンザ全体を見渡すにはここが一番だろう。






登りで体力を使い切った私とカズさんは
下りでは真っ先に車をヒッチハイクした。


この日は久しぶりに運動したので夜はぐっすりだった。


イーグルネストは、
自分たちで登った方が達成感はあるけど
結果的にヒッチハイクで行ければ十分かなと。
特にお金を求められることもなく、
無料でホテルの近くまで送り届けてもらえると思います。
(私たちはそうでした)


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2017-06-14

天然プラネタリウムのフンザ【パキスタン】

2017.03.16
パキスタン滞在も半分が過ぎた。
思えばあっという間!

実はパキスタン入国初日からずっと体調を崩しています。
そもそもは、日本出発1週間前になって風邪を引いてしまったことが原因。
ただの風邪。たいしたことないと思っていたので
仕事もギリギリまで普通に出ていたし、薬も飲まなかった。
そんなことをしていたら気管支がやられ、咳が止まらなくなってしまったのだった。
クリニックに行くと、気管支喘息を起こしている、とのこと。
薬を出してもらったけど結局完全に治らないまま、出発の日を迎えてしまった。

それでも徐々に軽快して行ってたのだけど
フンザに来て、思った以上の寒さと砂埃で、またぶり返してしまった。
咳が止まらず、さらに鼻水も止まらなくなり、
そしてあるとき咳をし過ぎてあばらに衝撃が走った。
疲労骨折か?と思ったけど、これは後々(半月くらいで)自然に軽快して行った。

風邪は滅多に引かず、体が丈夫なことだけが自慢だったのだが。
私の健康な体は一体どこへ行ってしまったのか。。。
でも不思議なことに、フンザにいる間、肌の調子だけはよかった。
ここ10年で一番と言っても過言ではないくらい、お肌がスベスベになった。笑
意外に食事が合っていたのかな…?

そんなこんなで、3月中旬は特に体調が悪く
数日間はほぼ宿で療養生活を送っていた(笑)


今年は遅れているけど、例年なら杏が開花する時期らしい。
宿にも少しずつ、旅人が集まりつつあった。

この日は、同じ時期にパキスタンを旅するということで
日本にいるときから連絡を取り合っていたカズさんがフンザに到着!
一緒に快適なカフェデフンザへ胡桃ケーキを食べに行った。
カズさんは世界2周目で、旅行者の少ないインド北東部を回った後にパキスタン入り。
パキスタン南部周遊の後に、私がビビって行くことのできなかった
ペシャワール、チトラールなど北西辺境州を経由してここまで来たツワモノ。
カズさんと話していると、思いもよらないような貴重な話がたくさん聞けて面白い。
フンザにしばらく滞在し、その後はインドに戻りラダックを目指すとのこと。
10日間くらいはここでゆっくりするそうだ。
日本人旅行者が一緒だととても心強い。
(カズさんにはパブロンをいただいたりと、この後だいぶお世話になりました。)


夜、シンガポールからの旅行者のムンが
宿の屋上で星空撮影をしていたので
コリアンガールと一緒に行ってみると、、、

小笠原で見るのと変わらないくらいの満点の星空!!
ちょうど停電中だったので、ロケーションもバッチリ。
まさに、天然プラネタリウム。
星座の名前はそんなによく知らないけど
オリオン座と北斗七星だけはすぐにわかった。




カメラはほぼオートしか使えない私には撮れない星空写真を、
ムンが三脚を使って見事に撮影してくれた。

みんなでセルフタイマーでポーズを決めて遊んだり


ムンがこんなパーフェクトショットを撮影してくれた!


パキスタンの僻地で、シンガポール人と韓国人と星を眺めている。
ちょっと不思議で、でも嬉しくて、笑けてきた。

素敵な時間を楽しく共有してくれた2人に感謝です。

私は極寒と体調不良のため2人より先にリタイアし
停電の部屋に戻り寝床についたのでした。


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2017-06-12

アルチット村とナウシカの城【パキスタン・フンザ】

フンザ滞在中に、2回訪問したアルチット村。
カリマバードのお隣の村で、歩いて30分くらいで行ける。
ほとんどの旅行者はホテルが集まっているカリマバードに滞在し
アルチット村へは足を伸ばさずにこの地を去ってしまうようなのだけど
私個人的には、カリマバードよりもアルチット村の素朴な雰囲気の方が好き。
カリマバードに滞在するのならば、
お隣のアルチット村へも足を伸ばしてみることをオススメします!
観光客が少ないので、人気者になれます。笑


アルチット村への行き方はとっても簡単で、
宿の人に聞けば一人でも簡単に行けちゃいます♪
でも1回目は途中まで、宿の人と一緒に行きました。


カリマバードから、アルチット村(奥に見える集落)を目指します!

カリマバードから歩き始めて少ししたら、この景色。
なかなかの絶景ではないか!

さらにこんな感じののどかな景色の中を進んでゆく。



そして、アルチット村のメインの広場に到着。

ここの広場は夏場はプールになるらしいけど
この時は子どもたちがパキスタンの国技であるクリケットをして遊んでいた。
大人たちも周りに集まってみんなで話をしたりと、
この場所は村の人たちの憩いの場になっているようだった。


アルチット村には少ないけどお土産やさんもあり、
たまたま入ったお店でなんと、カラーシャ族の民族衣装を発見!

いつか絶対に訪れたいと思っているカラーシャ谷。
アフガニスタン国境から近い山脈の山あいの谷。
その谷に住むのは、パキスタンでは珍しい非イスラム教徒のカラーシャ族。
絵本の世界に出てきそうな、美しい衣装を纏った女性たち…
(私は写真を持ってませんが、google検索したらたくさん出てきます)
今回のパキスタンでは行かないけれど、
そのカラーシャ族の衣装をみることが出来ただけでも幸せだ。


アルチット村もバルチット村同様、
アルチットフォートという昔のお城を中心に、周りは城下町のようになっている。

石造りの家の間を歩いていると、村人たちののどかな生活を垣間見れる。







せっかくなので、アルチットフォートの城内も見学。
入場料800ルピー、写真撮影ok!
ここでも一対一でガイドが付いてくれる。(英語)

アルチットフォートの城壁の中は果樹園みたくなっていて
果物の季節はすごく綺麗らしい。

高級ホテル・セレナイン系列の素敵なカフェもある。


アルチットフォート入り口からの外観はこんな感じ。


中に入って、一通り回って説明してもらう。
英語なので、バルチットフォートの時ほどは理解できなかったけど
こちらも親切で丁寧なガイドさんだった。

アルチットフォートは城内見学よりも、そこから見る景色が素晴らしい!

アルチットフォートから見下ろす城下町。


アルチットフォートから見るフンザ。


反対側からは、フンザ川とカラコルムハイウエイを眺める。


バルチットフォートよりよかったかも。
フォートからの景色に大満足し、城を後にした。


アルチットフォートを出てから
上の写真に見えるフンザ川沿いを奥に進んで見たくなり
アルチット村の向こう側まで足を伸ばしてみることにした。

歩いては立ち止まって写真を撮り、人と話して…。
ふと来た道を振り返ってみると…



アルチットフォート!???
か…かっこいい…!!!!!
まるで、風の谷のナウシカのお城のよう。
アルチットフォートは、裏から見た方が迫力があったとは。
宮崎駿さんは、もしかしたらこの景色を見たのかもしれないな。
なんて思ったり。
ナウシカがメーヴェに乗って飛んでいそうな景色だ。

フンザ川を隔てて対峙する、ナガール王国からの侵攻を防ぐために築かれたのがアルチットフォート。
アルチットフォートは、フンザ川からそそり立つ崖の上に立っていたのだ。
これは、城の反対側に来るまではわからなかった。
気が向いたから行ってみただけだったのに、なんともラッキー。
宿に帰ってから他の旅行者に早速このポイントをおすすめした。


あと
アルチット村は、やたらと美男美女が多い気がした。
子どもたちも人懐っこくてとても可愛らしい!

こんな小さな美人さんに会えました。




この写真の右の子はブロンドヘアで西洋人みたい。


帰って宿の人に「アルチット村って美男美女が多いねえ」って言うと
『昔アルチット村にものすごい美男子がいて
その人が美しい奥さんをたくさんもらって(パキスタンは今でも一夫多妻OKの国)
どんどん家族を増やして行ったらしいよ〜』
と言っていた。本当かはわからないけど。


アルチット村は、今回のパキスタン滞在で一番気に入った場所でした☆
私の中で、ここが風の谷のナウシカの、“風の谷”で決まりです。笑



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