ベツレヘムの分離壁に沿って歩いていると、
難民キャンプを指す矢印を見つけたのでその方向へ進む。
そこにはパレスチナの人びとのお墓があった。
そしてこのあたりからは、難民キャンプが見渡せる。
ここには、1948年のイスラエル建国により、
故郷を追われた人々とその子孫が、
ひしめきあうように立つコンクリートの家々で暮らしている。
イスラエル建国より、既に70年以上が経過している。
その間に、テントだった家が次第にコンクリート製に変わっていった。
家の屋上に、幾つもの黒いタンクのようなものが見える。
イスラエルは、パレスチナの占領地の水資源の8割以上を押さえ、
パレスチナ人による水の使用を厳しく制限している。
水の配給をしばしば止められることもあるらしく、
そうした時に対応できるよう、タンクに水を貯めているらしかった。
ベツレヘムで2番目に大きな、アイダキャンプ。
世界で最も「催涙弾の被害を受けた場所」と言われるこの場所では
2014年にイスラエルとの大きな衝突があり、多くの子供たちが亡くなっている。
門の右横の壁には、亡くなった子どもたちの名前が刻まれている。
門には、「帰還」を願う大きな鍵。
イスラエルに村を追い出され、着のみ着のまま逃げてきた、
パレスチナの人たち。
事が落ち着けばまた村へ帰れると信じ、
家の鍵をかけ、大切に鍵を握りしめて逃げてきた。
彼らが住んでいた村は今やイスラエルの土地になり、
もしかしたらもう、家も壊されてなくなっているかもしれない。
それでも「いつか故郷に帰る」という夢を持ち続け、
鍵は、親から息子へ、息子からそのまた息子へ、
次の世代へと、脈々と引き継がれてゆくのだ。
***
アイダキャンプの街角で出会った人たちや街の様子。
学校帰りの仲良し三人組。
元気な子どもたちの、
まっすぐな瞳が印象的。
イケイケな若者ふたりは、謎のキメポーズ。
路地をゆく。
壁には、祈りが込められた、落書きがいっぱい。
路地裏をゆく女性。
パレスチナ女性の英雄たち。
遠くから見てもよく目立つ、アイダ一番のモスク。
キャンプの中にも、一見すると他の場所と変わらない、
人びとの普通の暮らしがありました。
そして、街の中央にあったファストフード屋さん。
店主おすすめの、ファラフェルのシュワルマ(ピクルスと野菜入り)。
ファラフェルというのは、ひよこ豆を潰したのを挙げた食べ物のこと。
ベツレヘムのバザールよりも安いけど、味は絶品!
これを期にシュワルマ好きになった私でした◎
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