2020-01-12

アンマンぐるぐる散歩【ヨルダン】





初めて降り立つ、アラビア半島。
その北の付け根にある、ヨルダンの首都アンマン。




周辺アラブ諸国のような豊かな石油資源には恵まれず、
中東地域の中では物価もそれほど高くないあたりは、
低予算で旅をしたい私のような旅人には有難い。
治安の悪いイメージのある中東だけれど、ヨルダンは比較的安定している。
旅先にヨルダンを選んだのは、そういう点も踏まえてのことだった。


訪れた3月は長袖一枚では涼しすぎるくらいの気候だけれど、
暑くもなく寒くもないので、旅をするには過ごしやすかった。


アンマンの印象といえば。
雲のない青い空、乾燥した空気。
それに、とにかく坂と階段、猫が多い。








いくつもの丘は、土肌色で統一された、
四角い建物や家々で埋め尽くされている。







1948年のナクバで多くのパレスチナ人が、
そしてイラク戦争やシリア内戦で命からがら逃げて来た
イラクやシリアの人々などが住み着くようになり、
わずか半世紀の間に急激に人口が増加している。
砂漠が国土の80%以上を占めるヨルダン。
必然的に、人々の多くがアンマンなどの都市に暮らすようになる。
丘の上には、ひしめくように家々が立っている。


*ナクバ
アラビア語で「大いなる禍い、大破局」
1948年、パレスチナにユダヤ人国家イスラエルが建国された結果、
それまでパレスチナに暮らしていたパレスチナ人百数十万のうち
80万人もの人々が故郷を追われ、難民となった。
現代も続くパレスチナ問題の根源となるこの悲劇を、
パレスチナ人は「ナクバ」と呼ぶ。


アンマンがいくつもの小さな丘から成っているということは
ジャバル・アルカラアの頂にある、アンマン城へ行き、
周囲を360度見渡してみると、よくわかる。
(ジャバルは丘という意味)






城といっても、今では神殿の柱が残っているのみだけれど
とにかく景色が良いので、アンマンでは外せない観光スポットらしい。






アンマン城で会った、柔らかな笑顔が可愛かったこのおじちゃんは
赤いチェックのカフィーヤがとてもよく似合っていた。














ヨルダンで一番大きく一度に3000人が礼拝できるという、
キングアブドゥッラーモスク。


ヨルダンも、国民の90%以上がイスラム教徒の国。
礼拝時刻を告げるアザーンの響きに、心が安心感に包まれる。




街ゆく人がフレンドリーで親切な人が多いあたり、
“イスラム圏に来たな” と実感。



正直、あまり面白みのある町ではなかったけれど
不思議と、居心地は良かった。



明日は、イスラエルへ行く。




2019.3.9

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